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2020年11月30日

2020年度親子お遍路ウォーキング第3回のご報告

2020年11月28日(土)に第3回親子お遍路ウォーキングを開催しました!
今回は栗林公園を出発→栗林南お遍路休憩所→83番一宮寺を参拝し、仏生山公園まで8.3キロのコースです。
更に健脚者コースとして、希望者は仏生山公園からことでん潟元駅まで10.3キロを歩きました。
朝は肌寒いくらいでしたが、日中は汗ばむ程に気温も上がり、秋晴れの中ウォーキングを楽しみました。
簡単に当日の様子を紹介させていただきます。

今年度はコロナ禍のイベント開催ということで、参加人数を制限し、他参加者との距離を2mあける
近距離での発声は避ける、ウォーキング中以外はマスク着用など感染予防対策をした上で開催しました。
参加者のみなさまご協力誠にありがとうございました。


9時30分過ぎ 受付後、ラジオ体操をします。怪我しないようにしっかり足首などをストレッチ。


栗林公園で集合写真。今回の参加者はスタッフを含めて49名です。
※集合写真の撮影は直前までマスクを着用し、撮影時は外して撮影しました。


10時 次の目的地。栗林南お遍路休憩所目指して出発!



10時23分 栗林南お遍路休憩所に到着。
善根宿をされている林さんご家族と地域の方にお接待をしていただきました。
新しいおもてなしステーションポスターとNPOタオル、イベントチラシも貼っていただき、温かい歓迎を受けました!


密にならないよう外にたくさん椅子を用意していただいて、細やかな感染症予防対策ありがとうございます。


しょうが入りの温かい甘酒、ジュース、お菓子、果物などのお接待。心も身体も癒されます。


他にも手作りの折り紙、ストラップ、メッセージカードなどをいただき、子供達は大変嬉しそうでした。


「今日一日が思い出になりますよう頑張ってください」と嬉しいコメントが添えられてます。



善根宿をオープンした時にご主人さんが植えられて、大切に大切に育てられている接待木のみかん。
林さんが密にならないように考えて順番を決めるクジを作ってくれました。子供達は番号順に好きなみかんを選んで頂きました。
子供達が来るまで待ってくれていたみかん。甘くて美味しかったです。


4年程前から「おじゃみの会」に入っている林さん手作りのお手玉も子供達にいただきました。
外国人お遍路さんにお手玉披露すると喜ばれるそうです。小学校や中央公園のイベントでも子供達に教えているそうですよ。
お手玉は全て手縫い!昔の遊びを体験して楽しんで欲しいという林さんの愛情が伝わります。
みんなお手玉やってみたかな?また親子イベントで林さんの所に来るときは練習して披露してください。(^^



代表者が林さんご家族と地域の方にお礼を伝えし、NPOからおもてなし大使任命書をお渡ししました。


林さんからもお言葉をいただきました。一か月前から色々と準備をしていただいて、天気を心配してくれていたそう。
コロナ禍でのイベント開催ということもありこの日まで事務局と感染防止の事やお接待の段取りで打ち合わせさせていただきましたが
「どうすれば子供達が喜んでくれるか色々考えよんや~」といつも話されてました。
イベント後も電話をいただき「みんな体調は大丈夫だったかな?無事に終わってよかった」と連絡をいただきました。
本当にいつも優しくてパワフルで尊敬します!
子供達も四国が誇る「お接待文化」「おもてなし文化」に触れるよい機会になったのではないでしょうか。




みんなで記念写真。林さんご夫婦、息子さん、地域のみなさま
お忙しい中準備をしていただいて、心尽くしのお接待を本当にありがとうございました!


温かいお接待でエネルギー補給した後は、車に気をつけてひたすら南へ向かって歩きます。

11時50分頃 一宮寺到着!

紅葉がきれいに色付いてますね。大先達の福田さんからお寺の説明がありました。


一宮寺といえば有名なのが「地獄の釜の言い伝え」
ローマの休日で有名な真実の口の日本版という感じでしょうか。
福田さんからお話を聞いた男の子が恐る恐る頭を入れてみます。



「大丈夫だったわ。ドキドキしたぁ~」と可愛い反応。
「挟まらんように両手で押さえてたわ~」と参加者のパパ。皆で笑いました。

途中、拾った銀杏の葉をプレゼントしてくれた可愛い女の子。大切にするね!


辻堂池を通って仏生山公園へ向かいます。


13時頃 仏生山公園到着!子供達よく頑張りました~!
解散式では子供達に感想を発表してもらいました。

「晴れているのが良かった。また来年も来たいです。」
「1回目は山で、2回目は雨で、3回目は平地で余裕だと思って歩いていたら山が恋しくなった!」
「頑張って歩いた。お接待の時感謝の言葉を伝えられてよかった」などそれぞれ感じたことを話してくれました。
ドキドキの発表を頑張った子供達には福田さんからお菓子のプレゼント。




今年度最終回でしたので、皆勤賞の発表もおこないました。
4組の親子10名、NPO会員さん3名を表彰しました。いつもご参加いただきありがとうございます!

NPO会員のみなさまは、いつも子供達が安全に歩けるよう見守っていただいてありがとうございます!


健脚コースの方は13時45分に仏生山公園を出発して、途中通り雨に降られつつも
10.3キロの道のりを歩き16時35分に潟元駅へ到着しました。
栗林公園~仏生山公園までとあわせると、18.6キロの移動距離!本当におつかれさまでした!

来年度の屋島寺へ繋がりますね。


これで今年度の親子お遍路ウォーキングイベントは無事に終了しました。
今回初めましての方も、何度も参加いただいている方もご参加ありがとうございました。
この出会い、ご縁に感謝の気持ちでいっぱいです。

このイベントがお遍路の歴史、人の優しさ、おもてなしの心を知る
また、親子の絆を深めるきっかけとなれば幸いです。
来年度は9月~11月の予定で、84番屋島寺~結願の寺大窪寺を参拝する予定です。
みなさままたお会いしましょう!ご覧いただきましてありがとうございました。  

Posted by 遍路とおもてなし at 14:52親子お遍路ウォーキング

2020年11月16日

2020年度 NPOの活動報告・講演会のご報告

2020年11月14日(土)に情報通信交流館 e-とぴあ・かがわ内のクラスルームAにてNPOの活動報告・講演会を開催しました。
募集定員の20名にお集まりいただき、おかげさまで盛会のうちに終了することができました。
今回は初の試みとして会員のみなさまにZoomでの配信もおこないました。
全国より多数ご参加いただきました。スムーズな運営にご協力いただきありがとうございました。

会場の様子
参加者のみなさま、感染予防対策へのご協力誠にありがとうございました。




松田理事長の挨拶




事務局長による2019年度のNPO活動報告
石柱建立数、パリ「四国遍路展」の報告、外国人遍路サポートについて、親子お遍路ウォーキングなど各イベントの報告をおこないました。



講演会は愛媛大学法文学部教授、愛媛大学四国遍路・世界の巡礼研究センター長の胡光先生
「遍路日記の世界 江戸時代の旅人が見た四国」と題して、遍路日記に見る江戸時代の接待や宿、お土産の実態について講演されました。



福岡県立図書館に保管されていた「佐治家文書」の中から胡先生が佐治徳左衛門一行の遍路日記を発見され、
これまでほとんど紹介されなかった九州からの四国遍路の様子をまとめられています。
高齢の母親を含む7人での約90日間に及ぶ旅ですが、福岡県津屋崎村からスタートし、岩国の錦帯橋観光→広島の宮島観光→三津浜に上陸太山寺から四国遍路のスタート
→65番三角寺から奥の院金剛山遍照院 仙龍寺での宿泊(昔のお遍路さんは必ず奥の院を訪れていたようですよ)→75番善通寺から金毘羅開帳、芝居小屋見物など→83番一宮寺から松平家の菩提寺である法然寺参拝→徳島では鳴門の渦潮観光→土佐藩の遍路政策で大変だった高知を経て道後温泉を巡っています。(間省略してます)

88霊場だけでなく、別格霊場や弘法大師修行の地なども巡った上で観光スポットもしっかり押さえていて、豪商であった佐治家の観光要素のつよい信仰旅、今風に言えばセレブ遍路は面白く聞きごたえがありました。



時間的、金銭的に余裕のある旅だったからこそできたことかもしれませんが、
遍路日記の作者の記述が非常に細やかで、全ての受けたお接待内容と接待主まで書かれているのに驚きました。
お接待の内容で一番多いのは漬物など食料でしたが、髪結いやマッサージなどそれぞれ自分のできる範囲でお接待をし、遍路を受け入れる地元の方々は功徳を積んでいたようですね。
こうしたお接待文化が四国の人々の心の中に溶け込んでいき、現代まで引き継がれてきている。本当に素晴らしいことです。


さて、江戸時代遍路のお土産ランキング1位は何だと思いますか?

1位は大師御影(だいしみえい)で次は道後もぐさ(お灸)だそうです。
軽くて持ち運びに便利なものが人気だったとか。
遍路日記には香川の人には馴染み深い金毘羅さん門前のアメ屋の記述があり、江戸から令和の現代にも繋がる旅の様子がみてとれましたよ。


岩澤専務理事の閉会挨拶


令和の時代だからこそ、改めて江戸時代のお遍路さん、遍路の歴史について思いを馳せるよい機会となりました。
胡先生貴重な講演をありがとうございました。


江戸時代の遍路の様子をもっと詳しく知りたい!と思われた方にオススメの一冊が出版されました。
愛媛大学四国遍路・世界の巡礼研究センター編「四国遍路の世界」
Amazon、Kindleストアでも販売中です。四国遍路以外にもアジアの巡礼、ヨーロッパの巡礼の考察もありますよ。


以上、講演会の報告でした。
ご覧いただきありがとうございました。来年度の総会・シンポジウムもZoom配信をする予定です。
今後もオンラインを使用し、遠方の会員さまにもご参加いただけるような企画を考えていきたいと思います。
  

Posted by 遍路とおもてなし at 16:42シンポジウム